筋トレ効果を高めたい方や、筋トレ初心者の中には、トレーニング種目(鍛える部位)の順番でお悩みの方が多くいらっしゃると思います。
    そのような方々に、ぜひおススメしたいテクニックが、POF法(Positions Of Flexion)です。

    また、ある程度トレーニング経験をお持ちの方でも、トレーニングの時に、筋肉がどのように動くのか(筋活動)まで意識されてる方は、少ないと思います。

    POF法を理解し、ご自身でも工夫してトレーニングに取り組めるよう、まずは、そのベースとなる筋肉活動様式のお話から始めていきましょう。

    目次

    1.筋活動様式について
    (1)等張性収縮(アイソトニック)
    (2)等尺性収縮(アイソメトリック)
    (3)等速性収縮(アイソキネティック)

    2.POF法でトレーニング種目の順番を決める

    1.筋活動様式について

    筋肉の活動=筋肉が収縮することです。
    筋肉の性質は、弾性といってゴムのように伸び縮みして、関節を動かしています。
    そして筋肉の活動には種類があり、このことを筋活動様式と言います。

    この種類を理解すると、トレーニング時にどのようなことを意識すれば良いかがわかるため、トレーニングの効率が倍増します。
    自分の筋肉が、筋トレ動作中にどのように収縮し、働いているのか学んでみましょう。

    (1)等張性収縮(アイソトニック)

    一般的なトレーニングの筋活動は、この等張性収縮が用いられており、短縮性収縮(コンセントリック)と­伸張性収縮(エキセントリック)に分けられて、交互に活動が行われています。

    短縮性収縮(コンセントリック)

    筋肉が縮みながら力を発揮する筋収縮のことをいいます。

    例えば、上腕二頭筋(肘を曲げる筋肉)を鍛えるトレーニングで説明した場合、肘を曲げながら負荷を持ち上げていく過程のことを指します。

    伸張性収縮(エキセントリック)

    筋肉が伸びながら力を発揮する筋収縮のことをいいます。

    例えば、上腕二頭筋(肘を曲げる筋肉)を鍛えるトレーニングで説明した場合、曲げた肘を伸ばし負荷を下ろしていく過程のことを指します。

    補足伸張性収縮は筋肥大に効果的

    伸張性収縮は、筋繊維の微細な損傷が起こりやすいため、伸張性収縮を伴う動作は筋肥大に効果的とされています。
    さらに筋肉痛(遅発性筋痛・DOMS)の大きな原因は、伸張性収縮にあると言われており、自分でトレーニングを行っていてもなかなか筋肉痛が出現しないという人は、ぜひ伸張性局面を長くするように意識してみてください。

    この伸張性局面を意識して実施するトレーニングのことを「ネガティブレップ法」と言います。
    スポーツジムでネガティブレップ法をつかっていたら、「この人はトレーニングを知っている人だな」と思われますよ。

    自宅でトレーニングをする際も、ダンベルやバーベルなどの負荷がない場合でも、ネガティブレップ法を用いるだけでトレーニング効果は何倍にもあがります。

    筋肉痛の発生があると良いというわけではありませんが、ターゲットとする筋肉に集中的に負荷がかけられているか、正しいフォームで動作しているか、正しい負荷設定できているかの一つの目安としても筋肉痛は重要な指標となります。

    (2)等尺性収縮(アイソメトリック)

    等尺性収縮とは、長さが等しい状態で筋肉は収縮しているということです。

    例えば、壁に手を押し付けるような動作や、胸の前で手を合わせて左右に動かないように押し付ける動作をした場合、筋肉の長さは変わりませんが筋肉は働いています。

    トレーニング種目でいうと、プランクやスクワットポジションでのキープトレーニングのことをアイソメトリックトレーニングと言います。

    筋肉の長さを変えないということは、関節可動域を確保することができないため、筋肥大や脂肪燃焼効果は低くボディメイクやダイエットには不向きと言えるでしょう。
    しかし、姿勢を安定させたり保持する筋肉への意識で用いるには有効なトレーニングです。

    (3)等速性収縮(アイソキネティック)

    等速性収縮とは、筋肉の伸び縮みの速度が一定のもと力を発揮する筋肉の活動です。
    これは、動作スピードが一定の特殊なマシンを使って行うトレーニングするため、一般的には用いられることのない筋活動です。

    前職のリハビリ施設で勤務していた際、高齢者への運動指導を行う際に用いられていました。
    マシンが自動で動くため、安心かつ初級者でも簡単に実施できます。

    2.POF法でトレーニング種目の順番を決める

    ある程度のトレーニング種目がわかってきた人でも、トレーニング種目の順番を気にしている人は少ないと思います。

    基本的にはスクワットやデッドリフトなどの大筋群(大きな筋肉)トレーニングを最初の方に行い、その後にバイセップスカールや腹筋運動などの小筋群(小さい筋肉)トレーニングを行うのが基本的な順番です。

    しかし、同じ筋肉を鍛えるトレーニング種目でも効率の良い順番があります。
    それがPOF法(Positions Of Flexion)というテクニックです。

    トレーニングは筋肉に負荷をかけて行うものですが、可動域のなかに最も負荷のかかるポイントがあります。
    そのポイントを、スティッキングポイントと言います。

    そしてスティッキングポイントの、どの局面で負荷がかかっているのかで分類することいができます。

    ミッドレンジ種目

    動作の中盤で最も負荷のかかる種目。
    最も負荷を扱うことができるのが特徴。

    ストレッチ種目

    筋肉が伸張されている際に最も負荷のかかる種目。
    最も筋肉の可動域を意識できるのが特徴。

    コントラクト種目

    筋肉が収縮した際に最も負荷のかかる種目。
    最も筋肉が収縮している際に負荷がかかるため、重量はあまり扱えないが、ターゲットにしている筋肉への意識がしやすいのが特徴。

    したがって、トレーニング種目の順番は・・・
    1. ミッドレンジ種目:重量を扱い
    2. ストレッチ 種目:しっかりと筋肉の可動域を意識し、
    3. コントラクト種目:最後に筋肉の最大収縮を意識するという流れです。

    このPOF法は、多くのボディビルダーの方も取り入れており、ボディメイクには効果的なテクニックですので、ぜひお試しください。

    まとめ

    今回は、トレーニングの効果を倍増するテクニックについてご説明しましたが、ご理解いただけましたでしょうか。

    筋活動様式やトレーニング種目の順番を少し意識するだけで、あなたの行っているトレーニングの効果大きく変わるでしょう。
    そうは言ってもなかなか一人で追い込むことは難しいですし、専門的な知識を理解して実践するのも難しいと思います。

    そんな時こそ、パーソナルジムで専門的なアドバイスを受けながら行ってみてはいかがでしょうか。

    この記事を書いた人

    株式会社ミリオン・フィットネス  
    代表取締役 林 界斗

    NSCA-CPT : NSCA認定パーソナルトレーナー
    NASM-PES : 全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト
    カイロプラクティック整体院 トレーナー
    運動特化型デイサービス トレーナー

    「健康をテーマに運動を通して一人でも多くの方へ幸福を捧げたい」と思い、ミリオン・フィットネスを創業。お客様をはじめトレーナーへの指導、さらにラジオ番組においても運動指導をおこなうなど、アスリートから一般の方、子供から高齢者まで、幅広いお客様のご期待に添うべく活動している。
    主な出演:ABCラジオ「全力投球!!妹尾和夫です。サンデー」、FM守口「疋田哲夫の哲ちゃん”哲学”」

    ミリオン・フィットネスは、大阪 肥後橋のリピートが多い 予約貸切制のおしゃれなコンディショニング・パーソナルジムです。

    ダイエット・ボディーメイク・姿勢矯正はもちろんのこと、肩こり・腰痛・膝痛・ストレス・疲れやすい・健診数値などの改善を、トレーニング & リカバリーケア & ニュートリション の3点からサポートいたします。

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