外出控えや行動制限などで思うように運動ができない中、トレーニングブームの目的も、従来のダイエットやボディメイクに加え、運動機能の向上ということが注目され出しました。
    とは言え、綺麗でかっこよい体づくりを目的にジムに通い、肥満の改善を目指したり、ヒップアップや割れた腹筋を手に入れるためにトレーニングされる人の方が圧倒的に多くいらっしゃいます。

    しかし、外見の変化に注目し過ぎて、トレーニング本来の効果や重要性が置き去りになっているようにも思えます。
    確かに目的がダイエットやボディメイクであれば、キレイな体を手に入れることが第一ですから、その目的さえ達成すれば良いと言えます。
    しかし同じトレーニングを行うのであれば、身体動作評価や運動機能の向上も同時に狙った方が、トレーニング効果は2度美味しい、すなわちコストパフォーマンスも良いのです。

    そのようなことを踏まえてトレーニング現場に目を移しますと・・・、お客様のご要望第一ということで、そのような付加価値など気にしてないトレーナーも多いようです。
    例えば、「筋肉に効けばOKです」とか、トレーニングフォームが定まっていない状態で高重量扱わせて「さぁもうひと踏ん張りしましょう」など根性論的な観点ばかりで、機能解剖学を無視した指導をしていたりします。

    私たちスポーツトレーナーは、お客様が本来持つ最大パフォーマンスを引き出すために、機能解剖学に基づいた正しい知識と方法を用いてスポーツや日常におけるパフォーマンスを向上するトレーニングを日々提供しています。

    目次

    1.運動機能とは

    2.運動機能改善のメリット
    (1)生活習慣病の予防
    (2)筋力や身体機能の維持

    まとめ

    .運動機能とは

    簡単に言うと、人間が身体を動かす機能のことです。
    人間の身体は脳、脊髄、末梢神経、筋肉、関節、骨、軟骨、椎間板などの組織に働きかけ、運動を起こします。

    例をあげますと、高齢者になると、つまづいたり転倒が増えるのは、この運動機能が低下するからです。
    加齢に伴って筋肉量は徐々に低下していきます。これをサルコペニアと言います。
    性別や日常活動レベル、病気の有無によっても筋肉量の低下速度は異なりますが、運動機能が低下して反応速度が鈍っていくことで、今までスムーズに行えていた動きや反応力が悪くなっていきます。
    その結果、つまづきや転倒のリスクが上がってしまします。

    2.運動機能改善のメリット

    (1)生活習慣病の予防

    生活習慣病の代表的原因といえば肥満です。
    肥満は、ただ太っているだけではすまされません。
    肥満が原因となり、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病になるリスクを高めます。
    さらに合併症を引き起こせば、死に直結する病気にかかるリスクも高まります。

    肥満の原因の1つは、シンプルに言えば摂取カロリーが消費カロリーより多いということです。
    摂取したカロリーは身体を動かすためのエネルギーになりますが、運動で消費されなかったエネルギー(カロリー)は脂肪として体に蓄えられます。
    言うまでもなく、適切な運動習慣がリスクの回避につながります。

    (2)筋力や身体機能の維持

    皆さんも、病み上がりの時はいつもより疲れやすかったり、普段のように動けなかったり、体力や筋力に衰えを感じたことがあると思います。
    人間の身体は鍛えれば向上しますが、持っている機能を使わなければ、運動機能は低下する一方です。

    日常において歩く時、私たちは何も考えずに歩行動作を行っています。
    しかし、歩行時には数多くの筋肉が働いて、一歩一歩歩くことができています。
    大腿四頭筋(太もも前)・ハムストリングス(太もも裏)・下腿三頭筋(ふくらはぎ)・骨盤を安定させるための臀筋群(お尻)、といった多くの脚の筋肉を使って、一歩、また一歩と歩きます。
    さらには、腕を振ったり、身体を軸に捻ったりと上半身の筋肉も使用しており、全身の筋肉を使って歩行動作を行っています。
    また重心を移動させて前に進むためにはバランス能力、さらに長い時間動くことができる心肺機能も必要とします。

    このように、日頃何気なく行っている歩行動作ですが、万が一行わなくなれば、歩行時に使っていた多くの筋肉は減少し、さらにはバランス能力や心肺機能も低下していき、その結果日常生活において、以下のようなことが影響として出てきます。

    • 歩くスピードが落ち、長い道路の信号を渡りきれない
    • 荷物を持つとバランスが保てずにふらつく
    • 小さな段差でつまずき転んでしまう

    このような、身近に起こる悪影響を避けるためにも、トレーニングで運動機能を維持・向上していかねばなりません。
    つまづきが多い人であれば、歩行時に足がしっかり挙がっているか、足があがった後に踵(かかと)から地面に着地できているか・・・などをチェックします。
    もし出来ていない場合は、大腿四頭筋(太もも)を使って足をあげた時に、足関節の背屈(つま先を上に持ち上げる)動作を同時にできるようにトレーニングする必要があります。
    さらには脊柱を軸にして体が捻られているか、骨盤は安定しているかなどを評価して、連動的な動きに近づけていく必要があります。

    まとめ

    身体の変化のためには、ただ重い重量でトレーニングを行うだけではなく、身体機能にアプローチすることも重要です。
    せっかくトレーニングを行うのであれば、身体動作評価や運動機能の向上も同時に狙える「質もコストパフォーマンスも高い本物のトレーニング」をしましょう。
    本物のトレーニングであれば、必ず身体は変化します・・・間違いなし!

    この記事を書いた人

    株式会社ミリオン・フィットネス  
    代表取締役 林 界斗

    NSCA-CPT : NSCA認定パーソナルトレーナー
    NASM-PES : 全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト
    カイロプラクティック整体院 トレーナー
    運動特化型デイサービス トレーナー

    「健康をテーマに運動を通して一人でも多くの方へ幸福を捧げたい」と思い、ミリオン・フィットネスを創業。お客様をはじめトレーナーへの指導、さらにラジオ番組においても運動指導をおこなうなど、アスリートから一般の方、子供から高齢者まで、幅広いお客様のご期待に添うべく活動している。
    主な出演:ABCラジオ「全力投球!!妹尾和夫です。サンデー」、FM守口「疋田哲夫の哲ちゃん”哲学”」

    ミリオン・フィットネスは、大阪 肥後橋のリピートが多い 予約貸切制のおしゃれなコンディショニング・パーソナルジムです。

    ダイエット・ボディーメイク・姿勢矯正はもちろんのこと、肩こり・腰痛・膝痛・ストレス・疲れやすい・健診数値などの改善を、トレーニング & リカバリーケア & ニュートリション の3点からサポートいたします。

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