アルコールは健康面で避けた方が良いことはわかっていても、百薬の長といわれ「適量の酒はどんな良薬よりも効果がある」として、晩酌をされる方も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、何事も限度が大切で、度が過ぎると依存症になったり、肝臓などの臓器への障害も引き起し、最悪の場合は死に至る場合も考えられます。
また、アルコールは発がん性物質としても高く、生活習慣病のリスクを促進してしまいます。
さらに、お酒を飲むことで睡眠の質はかなり低下してしまいます。
実は、ダイエットやボディメイクがうまくいかない大きな原因は、「睡眠不足」、「疲労」、「ストレス」です。
この3つの原因の共通点は、精神的な疲れと肉体的な疲れです。
どちらも良質な睡眠をとることで脳内がクリアになり、肉体的疲労の回復にも効果があります。
このように、飲酒は体づくりにおいても、マイナスとなることが多くあります。
今回は、体づくりにも欠かせない「睡眠との関係」についてお話していきましょう。
1.なぜお酒を飲むと酔うのか?
2.アルコールに潜むエンプティカロリー
3.アルコールは睡眠の質を低下する
まとめ
寝る前に、寝酒としてお酒を飲んで、気持ちよくなって眠りにつく、あるいは寝付けない時にお酒の力を借りて寝る・・・このようなお話はよく聞きます。
では、お酒を飲むと気持ちよく酔うのはどうしてでしょうか。
それはご存じのとおり、アルコールの働きによるものです。
血液に入ったアルコールは循環されて脳に到達します。
そうすると、アルコールが脳の神経細胞に作用し麻痺させます。
その結果、酔った状態になります。
またアルコールを摂取することで、肝臓でアセドアルデヒドという物質に変換されます。
このアセドアルデヒドが悪酔いや二日酔いを引き起こす原因であり、発がん性物質として非常に高いとされています。
二日酔いには、しじみ汁が良いと言われています。
その理由は、しじみに含まれるアミノ酸が肝臓の働きを良くしてアセドアルデヒドを体内から除去してくれるからなのです。
アルコールにはカロリーがないと思われがちです。
そのため「ハイボールや焼酎などの糖質がないものを選べば大丈夫」と思っている方が多いようです。
しかし実際は、アルコールにもカロリーがあります。
アルコールは1gあたり7kcalと糖質(1gあたり4kcal)やたんぱく質(1gあたり4kcal)より高いのですが・・・
アルコールのカロリーは「エンプティカロリー」と言って、カロリーは高いのにもかかわらず栄養素は空っぽで、なんとも割の合わない?感じです。
エンプティカロリーとは、ジャンクフードやお酒などに見られるような、脂質や糖類がほとんどでビタミンやミネラルといった体に必要な栄養素が極端に少ないことを指します。
このような、エンプティカロリーの食品を長期間食べ続けることで、肥満や便秘、生活習慣病など様々な病気の原因となります。
また、ダイエットをするときに、カロリー収支だけを合わせて低栄養なものばかりを口にしていても健康的に痩せることはできず、筋肉量の低下や免疫力の低下を引き起こしてしまいます。
幸いアルコールのカロリーは真っ先に消費されますので、体に脂肪として蓄積されることはないのですが、その分お酒に含まれる砂糖やおつまみのカロリー消費が後回しにされ、体に蓄積されやすくなります。
さらに、アルコールが分解される過程で中性脂肪の合成が高まり、内臓脂肪である脂肪肝になるリスクを高めてしまいます。
肝臓は沈黙の臓器といわれ、多少の障害が出ても気づきにくく、症状が出た時には手遅れということも少なくないので、注意が必要です。
もちろん、アルコール以外にも栄養過多な食べ物も肝臓に負担をかけるので注意しましょう。
私たちが健康に生活する中で、睡眠は非常に重要です。
睡眠をとることで、脳内をクリアにして精神疲労を緩和させ、肉体疲労の回復を行っています。
しかし、熟睡できなければ体の疲れが取れず疲労がたまり、背中や肩や筋肉などのコリが取れず、慢性的に体が痛い状態が続いてしまいます。
このような状態では、日常のパフォーマンスも低下して仕事や家事にも影響を及ぼします。
このように日常生活にも重要となる熟睡を妨げる原因の一つにアルコールがあります。
特に、毎晩のように適量を超えて晩酌する方は、確実に熟睡できておらず、体への負担は蓄積している可能性があります。
度を越したアルコールは、睡眠の質を低下して睡眠途中の中途覚醒や、早朝に目が覚める早朝覚醒を引き起こします。
この覚醒症状は、睡眠が浅い証拠です。
アルコールを摂取する頻度が多い人ほど、この状態を引き起こしてしまい睡眠の質が低下しています。
前述で、アルコールを摂取すると肝臓でアセドアルデヒドに変換され酔いや二日酔いの原因になると紹介しました。
例えば、ビール中瓶1本もしくは日本酒1合のアルコールであれば、肝臓が代謝するには通常1時間かかるとされています。
そのことからも、寝るまでに3時間ほど空けないと睡眠に影響が出る可能性があると考えられます。
またアルコールは、睡眠時の無呼吸症候群になるリスクも大きくなります。
仕事終わりのお酒は美味しいと思いますが、良質な睡眠のためにも、適量で休肝日も設けながら楽しみましょう。
※良質睡眠を摂るポイントは、ブログ「腸内環境を整えるメリットと有効な食べ物」でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
普段からアルコールを多量に摂取している人は、疲労が抜けていない状態に慣れてしまい、万全の状態がわからなくなります。
毎日お酒を飲んでいる方は、まずは1週間控えてみましょう。
体の変化を感じて、今までがいかに悪い状態だったがわかります。
今回のブログの知識を参考にうまくお酒と付き合っていきましょう。
参考:厚生労働省e-ヘルスネット 高齢者の飲酒と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-04-001.html
関連:アルコール | 検索結果: | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
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代表取締役 林 界斗
NSCA-CPT : NSCA認定パーソナルトレーナー
NASM-PES : 全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト
カイロプラクティック整体院 トレーナー
運動特化型デイサービス トレーナー
「健康をテーマに運動を通して一人でも多くの方へ幸福を捧げたい」と思い、ミリオン・フィットネスを創業。お客様をはじめトレーナーへの指導、さらにラジオ番組においても運動指導をおこなうなど、アスリートから一般の方、子供から高齢者まで、幅広いお客様のご期待に添うべく活動している。
主な出演:ABCラジオ「全力投球!!妹尾和夫です。サンデー」、FM守口「疋田哲夫の哲ちゃん”哲学”」
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